乳輪とは乳頭(乳首)の周りの色素がある部分のことです。
メラニンを多く有する皮膚、皮脂腺、毛根により形成されています。
乳頭に関してよく大きさや高さが気になるとのことで
乳頭縮小術を希望される方はおりますが
乳輪に関してもお悩みを抱える方も少なくないのです。
また乳頭、乳輪どちらも気になるとのことでセットで治療をされる方も多いです。
乳輪が大きくなる原因
妊娠、授乳での女性ホルモンの分泌や遺伝、摩擦やケガによるものと考えられています。
乳房の発達と共に、皮膚も伸びてくる為、乳輪も大きくなるのです。
乳輪の大きさのお悩みを抱えるタイミングとしては、
授乳後、パートナーからの指摘、温泉などでみる他人との違いなどが挙げられます。
こちらは病気ではないですが、やはり見た目の問題となると気になってしまう方も多いのです。
ただし、お胸全体に対してのバランスもありますので不自然に乳輪を小さくしすぎてしまうと
かえって目立ってしまう原因にもなりかねないので注意が必要になります。
乳輪縮小の術式について
内側切除法(乳頭周り)
・・・乳輪内で切除する。傷跡が目立ちづらい反面、内側と外側では直径も異なる為、変化も出しにくい。
乳頭の根本周りを切除する為、乳頭の高さが術前よりも低くなる可能性がある。
外側切除法(乳輪の一番外側)
・・・乳輪サイズの変化出やすい。
・・・外側を切除する為、グラデーションがなくなり輪郭はっきりしやすい。
=目立ちやすい
術式は2種類あり、その方の状態にあった方法でご案内させていただきます。
どちらも良い方法ではありますが、変化量であったり傷の目立ちやすさというのは
それぞれにありますので難しいところでもあります。
大きさがある方に関してはやはり外側切除法が適していることが多いです。
グラデーションになるのはどうしても嫌だという場合には
内側切除法でも適応があればご案内可能です。
傷は3カ月から6カ月かけて馴染んでいきますので
そこまでは様子をみていただいて良いと思います。
ツッパリ感などは時間の経過と共に軽減していきます。
その後も気になるようであれば、乳輪のアートメイクなどで縁の色素を
ぼかすような感じにするのも1つの方法です。
そうすることでより目立ちにくくなります。
今の時代、傷を少しでも薄く見せたり、隠したり様々な技術が進歩しておりますので
良い時代だなと思います。
乳輪縮小のダウンタイム
・腫れや内出血は2週間程度続きますが傷が表に出ている訳ではございませんので目立ちません。
ただし、締め付けの強い下着などを着用した場合、痛みを伴う可能性もありますので
カップ付きの下着など締め付けの弱いものの着用をおすすめいたします。
・お痛みのピークは2~3日と言われております。
その間は内服薬の処方もございます。
皆様、お薬を内服すれば大丈夫とおっしゃいますのでご安心くださいませ。
また翌日から通常通りのお仕事をされる方がほとんどです。
体を動かしたり、胸の前で重いものを持ったりするお仕事などは
傷に影響を及ぼす可能性もありますので数日はお控えいただいた方が宜しいかと思います。
・入浴、飲酒に関しては腫れやむくみ、出血のリスクが高まりますので抜糸まではお控え
いただくことをおすすめいたします。
・シャワーに関しては下半身のみ当日からも可能です。
また熱いお湯などは血行促進になりますので控え、体を温めすぎないことが良いです。
・寝る時ですが、うつ伏せ寝は3週間控えていただきます。
傷口を圧迫し治りが遅くなる原因のもなります。
※豊胸の予定がある方は乳輪縮小後、最低でも1カ月はあけていただいた方が良いです。
理由としては乳房が膨らむことで乳輪も膨らみ、ぱつぱつになります。
せっかく乳輪を小さくしたのに豊胸をすることで相反する行為をすることになってしまうからです。
また乳輪縮小をする上でモントゴメリー線も気になるから一緒に除去を希望される方も少なくないです。
モントゴメリー線と聞いてもなんのことなのかぱっと思い浮かぶ方は少ないのではないでしょうか。
モントゴメリー線とは乳輪にできるイボのようなぽつぽつとした膨らみ、皮脂腺の一種になります。
本来、乳頭と乳輪を乾燥や傷から守る為、皮脂を分泌する役割があります。
また、授乳の際に赤ちゃんに乳頭の場所を知らせる為、
モントゴメリーからにおいを出す役割もあるとされています。
誰にでも存在しますが、1つ1つが大きかったり、
数が多い場合には気になる方もいます。
病気ではないので放っておいても問題はないですがやはり見た目の問題から除去を検討さ
れる方が多いのだと思います。モントゴメリーは切開やレーザーで簡単にとることができ
ます。ただし、皮脂腺になりますので再発のリスクも少なからずあります。
乳輪のお悩みを人に打ち明けるのは勇気がいることだと思います。
クリニックには毎日、多くの方がお悩みを相談しに来てくださっています。
あまり深く考えずに一度相談してみてください。
きっと少しは気持ちも楽になるはずです。